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制度改正等


2024年


令和6年1月19日 令和6年4月より国から支給される年金額(令和6年6月支給分)が2.7%増額されます。また、国民年金保険料も令和6年4月分から引上げとなります


1.令和6年度に国から支給される年金額は、前年度から2.7%引き上げられます。

  ※年金額が引き上げられた場合の標準的な年金額の例

・2.7%引き揚げられた場合、老齢基礎年金の1人の月額の満額である66,250円が、1,750円引き上下げられて68,000円となります。
・また、老齢厚生年金と老齢基礎年金の合計した標準的な年金額である224,482円が、6,001円引き上げられて230,483円となる見込みです。

 ■年金額の改定ルール
 年金額は、物価変動率や名目手取り賃金変動率に応じて、毎年度改定を行う仕組みとなっています。物価変動率が名目手取り賃金変動率を上回る場合は、支え手である現役世代の方々の負担能力に応じた給付とする観点から、名目手取り賃金変動率を用いて改定することが法律で定められています。
令和6年1月19日に総務省より「令和5年平均の全国消費者物価指数」(生鮮食品を含む総合指数)が+3.2%と公表されたことに伴い、厚生労働省より「令和6年度の年金額改定について」が公表されました。 
これにより、令和6年度の年金額は、名目手取り賃金変動率(3.1%)を用いて改定します。
また、令和6年度のマクロ経済スライドによる調整(▲0.4%)が行われます。
よって、令和6年度の年金額の改定率は、2.7%となります。

   ●参考:令和6年度の参考指標
    ・物価変動率※1                  :3.2%
    ・名目手取り賃金変動※2              :3.1%
    ・マクロ経済スライドによる調整率※3        :▲0.4%

※1:総務省公表「令和5年平均の全国消費者物価指数」(生鮮食品を含む総合指数)による年間全国消費者物価平均の対前年比
※2:「名目手取り賃金変動率」とは、2年度前から4年度前までの3年度平均の実質賃金変動率に前年の物価変動率と3年度前の可処分所得割合変化率(0.0%)を乗じたものです。
    ◆名目手取り賃金変動率(3.1%)
     =実質賃金変動率(▲0.1%)+物価変動率(3.1%)+可処分所得割合変化率(0.0%)
       (令和2〜4年度の平均) (令和5年の値)   (令和3年度の値)

※3「マクロ経済スライド」とは、公的年金被保険者の変動と平均余命の伸びに基づいて、スライド調整率を設定し、その分を賃金と物価の変動がプラスとなる場合に改定率から控除するもので、この仕組みは、平成16年の年金制度改正により導入されました。
マクロ経済スライドによる調整を計画的に実施することは、将来世代の年金の給付水準を確保することにつながります。
     ◆マクロ経済スライドによるスライド調整率(▲0.4%)
      =公的年金被保険者総数の変動率(▲0.1%)+平均余命の伸び率(▲0.3%)
          (令和2〜4年度の平均)          (定率)

2.在職老齢年金の支給停止調整額が現在の48万円から令和6年度より50万円となります。

  ■在職老齢年金の支給停止調整額
 在職老齢年金は、賃金(賞与込み月収)と年金の合計額が、支給停止調整額を上回る場合には、賃金の増加2に対し年金額を1支給停止する仕組みです。
支給停止調整額は、厚生年金保険法第46条第3項の規定により、名目賃金の変動に応じて改定され、令和6年度の支給停止調整額は以下の通りとなります。

    ◆支給停止調整額:(令和5年度)48万円
             (令和6年度)50万円

3.国民年金保険料が令和5年度より460円引き上げられて月額16,980円となります。

  ■国民年金保険料
 国民年金の保険料は、平成16年の年制度改正により、毎年段階的に引き上げられてきましたが、平成29年度に上限(平成16度水準で16,900円)に達し、引き上げが完了しました。
 その上で、平成31年4月から、次世代育成支援のため、国民年金第1号被保険者(自営業の方など)に対して、産前産後期間の保険料免除制度が施行されたことに伴い、令和元年度分より、平成16年度水準で、保険料が、月額100円引き上げられ17,000円となりました。
実際の保険料額は、平成16年度水準を維持するため、国民年金法第87条第3項の規定により、名目賃金の変動に応じて毎年度改定され、令和6年度の保険料額は以下の通りとなります。

    ◆国民年金保険料:令和5年度保険料月額16,520円(対前年▲70円)
             令和6年度保険料月額16,980円(対前年+460円)
             令和7年度保険料月額17,510円(対前年+530円)


詳細については下記をクリックしてご覧ください。

令和6年度の年金額改定について

(出典:厚生労働省公表資料より)




2023年


令和5年1月20日 令和5年4月より国から支給される年金額(令和5年6月支給分)が増額されます。また、国民年金保険料は令和5年4月分から引下げられます


1.令和5年度に国から支給される年金額は、新規裁定者(67歳以下の方)については前年度から2.2%、既裁定者(68歳以上の方))については前年度から1.9%それぞれ引き上げられます。

  ※年金額が引き上げられた場合の新規裁定者の標準的な年金額の例

・新規裁定者で2.2%引き上げられた場合、老齢基礎年金の1人の月額の満額である64,816円が、1,434円引き上げられて66,250円となります。
・老齢厚生年金と老齢基礎年金の合計した標準的な年金額である219,593円が、4,889円引き上げられて224,482円となる見込みです。

 ■年金額の改定ルール
年金額の改定は、名目手取り賃金変動率が物価変動率を上回る場合、新規裁定者(67 歳以下の方)の年金額は名目手取り賃金変動率を、既裁定者(68 歳以上の方)の年金額は物価変動率を用いて改定することが法律で定められています。
 令和5年1月20日に総務省より「令和4年平均の全国消費者物価指数」(生鮮食品を含む総合指数)の名目手取り賃金変動率が+2.8%と公表されたことに伴い、厚生労働省より「令和5年度の年金額改定について」が公表されました。 
このため、令和5年度の年金額は、新規裁定者は名目手取り賃金変動率(2.8%)を、既裁定者は物価変動率(2.5%)を用いて改定します。
 しかし、令和5年度のマクロ経済スライドによる調整(▲0.3%)と、令和3年度・令和4年度のマクロ経済スライドの未調整分による調整(▲0.3%)が行われます。
その結果、令和5年度の年金額の改定率は、新規裁定者は2.2%、既裁定者は1.9%の引き上げとなります。

   ●参考:令和5年度の参考指標
    ・物価変動率※1                  :2.5%
    ・名目手取り賃金変動※2              :2.8%
    ・マクロ経済スライドによる調整率※3        :▲0.3%
    ・前年度までのマクロ経済スライドによる未調整分※4 :▲0.3%


※1:総務省公表「令和4年平均の全国消費者物価指数」(生鮮食品を含む総合指数)による年間全国消費者物価平均の対前年比
※2:「名目手取り賃金変動率」とは、2年度前から4年度前までの3年度平均の実質賃金変動率に前年の物価変動率と3年度前の可処分所得割合変化率(0.0%)を乗じたものです。
      ◆名目手取り賃金変動率(2.8%)
       =実質賃金変動率(0.3%)+物価変動率(2.5%)+可処分所得割合変化率(0.0%)
       (令和元〜3年度の平均) (令和4年の値)   (令和2年度の値)

※3:「マクロ経済スライド」とは公的年金被保険者の変動と平均余命の伸びに基づいて、スライド調整率を設定し、その分を賃金と物価の変動がプラスとなる場合に改定率から控除するもので、この仕組みは、平成16年の年金制度改正により導入されました。
マクロ経済スライドによる調整を計画的に実施することは、将来世代の年金の給付水準を確保することにつながります。
      ◆マクロ経済スライドによるスライド調整率(▲0.3%)
       =公的年金被保険者総数の変動率(0.0%)+平均余命の伸び率(▲0.3%)
          (令和元〜3年度の平均)          (定率)
※4:「マクロ経済スライドの未調整分」とは、マクロ経済スライドによって前年度よりも年金の名目額を下げないという措置は維持した上で、調整しきれずに翌年度以降に繰り越された未調整分を指します。
未調整分を翌年度以降に繰り越して調整する仕組みは、平成28年の年金制度改正により導入されたもので、現在の高齢世代に配慮しつつ、マクロ経済スライドによる調整を将来世代に先送りせず、できる限り早期に調整することにより、将来世代の年金の給付水準を確保することにつながります。
      ◆前年度までのマクロ経済スライドの未調整分(▲0.3%)
       =▲0.1%(令和3年度のマクロ経済スライドによるスライド調整率の繰り越し分
       +▲0.2%(令和4年度のマクロ経済スライドによるスライド調整率の繰り越し分)

2.在職老齢年金の支給停止調整額が現在の47万円から令和5年度より48万円となります。

  ■在職老齢年金の支給停止調整額
在職老齢年金は、賃金(賞与込み月収)と年金の合計額が、支給停止調整額を上回る場合には、賃金の増加2に対し年金額を1支給停止する仕組みです。
支給停止調整額は、厚生年金保険法第46条第3項の規定により、名目賃金の変動に応じて改定され、令和5年度の支給停止調整額は以下の通りとなります。

    ◆支給停止調整額:(令和4年度)47万円
             (令和5年度)48万円

3.国民年金保険料が令和4年度より70円引き下げられて月額16,520円となります。

  ■国民年金保険料
国民年金の保険料は、平成16年の年制度改正により、毎年段階的に引き上げられてきましたが、平成29年度に上限(平成16度水準で16,900円)に達し、引き上げが完了しました。その上で、平成31年4月から、次世代育成支援のため、次世代育成支援のため、国民年金第1号被保険者(自営業の方など)に対して、産前産後期間の保険料免除制度が施行されたことに伴い、令和元年度分より、平成160 color="#0000FF"> 令和5年度の年金額改定について


(出典:厚生労働省公表資料より)